矢本の家
●設計事例の所在地:
宮城県東松島市
●面積(坪):
木造2階建 144.09㎡
●建物の種類(大分類):
住宅関連
●メインの画像:
●メイン画像の説明文:
平成15年5月、そして7月、宮城県北部連続地震が発生しました。ここ東松島市(旧矢本町)も多大な被害を受けた地域です。
この一帯は、河南町旭山から旧矢本町にかけて南北8キロの「旭山撓曲(とうきょく)」が走っており、その下には断層が存在します。
この地震は、震度6弱という強震であったにも関わらず、可能性を予期されていた宮城県沖地震とは、異なるものとされました。
今後、さらなる地震の脅威にさらされる可能性から、優れた耐震性が求められる…これは否応無く今回の計画の課題のひとつでした。
●建物の紹介文(依頼者のお悩み・ご希望を叶えるために工夫した点・採用した建材など):
また、この家は2世帯共有であり多様な家族構成をなしていました。一人当たりかなりの面積を要する為、廊下を排除した田の字プランとしましたが、家族数が変化していく可能性も十分ありました。加えてローコストが条件でした。
バランスのとれた構造計画、家族の変化、ローコスト…これらの条件を同時にクリアする為に、この家はスケルトンインフィルで計画されました。
その他の画像:
外周部に耐力壁を設け、中断面の梁により大スパンを飛ばし、内部を無柱にすることによって、空間の自由度を高めています。
この家族にとってこの家は、納まりの良い箱(box)であり、いかなる変化をも内包する箱(shell)となるのです。